『更年期』というのは、女性における閉経前後10年間のことをさします。また、その時期に起こる痛みや不定愁訴を更年期障害といいます。
更年期障害の主な原因は、閉経に伴うホルモンバランスの乱れや減少によって生じる自律神経の失調と考えられています。
ホルモンの減少は全身に影響するので、更年期の女性は身体の様々な不調を訴えます。特に冷え、のぼせ(顔などの上半身が熱く、下肢が冷える)、めまい、イライラ、腹部違和感や、頭痛などが起こるため、日常生活の質を著しく低下させます。
基本的に更年期障害は、婦人科で処方された薬(女性ホルモンを補充する薬)を飲み続けるか、症状が治まるまで堪えるかのどちらかになります。 薬による処方は著しく症状を改善させることがありますが、女性ホルモンが値が高くなりすぎると乳がんのリスクが上昇するとされています。
そのため、薬による処方は根本的な解決には繋がらず、長期的に服用するとかえって重大なリスクを伴います。
そこで近年、注目されているのが鍼灸治療になります。
鍼灸治療については、1996年、WHO(世界保険機構)が、「更年期障害」「生理痛」「生理不順」「不妊」「冷え性」などの女性特有の症状に効果があることを正式に発表しました。
当院ではマッサージや鍼でツボを刺激をすることで、全身血流の改善や自律神経の調整をしていきます。
冷えに対しては、足のツボに鍼を刺したり温熱療法を行うことで下肢の血流を良くして冷えを解消します。
のぼせは、自律神経の中心部分である頸部や後頭部が硬結化している場合があるので、マッサージや鍼で緩めて自律神経にはたらきかけます。このようにして治療をしていくことで、多くの人は身体的・精神的に楽になります。